【WHITE ALBUM2】小春もかずさの魔性に魅かれている

このページはWHITE ALBUM2のネタバレを含みます。未プレイ又、プレイ予定の方はブラウザバック推奨

今回はClosing Chapterのヒロイン杉浦小春について

彼女は作中でも武也や伊緒から「小春希」と称される通り春希と似た者同士として描写されている。では逆に小春希たる小春にとって春希とはどんな存在であったかを考える。私はCCの春希はIntroductory Chapterでのかずさそのものだと感じました。

今回は「小春視点で春希はかずさの魔性をもっている」ということをテーマに考えます。

以下Introductory Chapterの春希とClosing Chapterの春希を分けて考える為それぞれをIC、CCと以下記載します。

小春と春希の共通点

  • 相手に関わる大義名分を持っている
  • 好意を受け入れてはいけないという状況
  • 頑固なおせっかい焼き

二つ目の小春は春希に対し「友人である美穂子の為」という関わるための大義名分を持っています。一方春希はかずさに対しても「委員長として」という理由をつけて関係を深めました。また小春の場合はこの大義名分がそのまま春希と関係を持つことへの罪に直結しています。(春希の場合は雪菜の存在)

ここが大きく違う所で仮に春希が小春と同じようにクラス内で総スカンを食らっていたとしてもCC冒頭程荒んではなかったはず。(「全部俺のせいだから......ハハ...」位で終わっていたのでは?と想像)つまり小春と春希の決定的な違いは雪菜の存在であるという事です。

ここで三つ目の共通点であるお節介焼き。上手いなと思うのが小春はかつての春希に似ているから小春希であるという点。つまりIC春希(小春希)とCC春希の立ち位置は変わっているということです。小春ルートで雪菜が春希に言った「私の傷はもうあなたでは治せないから......」も雪菜にとっての春希が別の存在に変化したことを意味していると思う。

春希とかずさの共通点

  • ダメ人間かと思いきや誰よりも純粋で愛情深い
  • 放っておけない危うさを持っている
  • 自分に何かを教えてくれる師匠である
  • 楽器を弾く姿がかっこいい
  • 自分から泣きつく

第一印象についても考えましょう。これは両者良くも悪くも「ダメ人間」という印象だろうと予想できます。もちろん「ダメ」要素はそれぞれ異なりますが、春希属性の人間にとってダメ人間は世話を焼きたくなる絶好の対象です。よって一見マイナスに働くこの印象は春希と小春の興味を更に引くのです。

そしてポイントがこのダメ要素は自分しか知らないという点。母親との確執や生活能力の無さ、英語力が中学生レベルという点は世界的ピアニスト、冬馬曜子の娘という肩書からは想像がつかないのではないでしょうか。(かずさの場合は音楽家から普通科編入した経緯からやや腫れもの扱い気味ではある)

実際CCで春希が執筆したかずさの特集記事、世間が知らない冬馬かずさとはダメ人間かずさの公開を意味している。それと同様CCの春希は一見優秀な学生ですが、所謂荒んだ状態で、高校時代を知る人間からは見ていられない様な状態です。ここが3つ目の「危うさ」になります。この危うさはいずれも過去の愛の喪失に由来します。(かずさは曜子、春希はかずさ)故に二人とも本質的には誰かを愛する愛情深い人間なのです。

次に役割についても注目しましょう。

春希にギターを教えるかずさ=小春のバイトの先輩である春希

この役割によって彼らは自分だけが知る相手の「意外と良いやつ」な一面を手にします。CC春希の場合元が面倒見が良い人柄の為、少し悩ましいところですが今回はあえてこのような表現を用います。

そして今度は周囲は知っているが自分は今まで知らなかった相手の「かっこいい部分」を知るというターム。つまり「かずさが第二音楽室のピアニストであること」、「春希が軽音楽同好会のメンバーであったこと」です。以上をまとめると

関わる動機と責任&放っておけない危うさ→悪い人ではなさそう→自分だけが知る一面、今まで知らなかった一面→ダメだとわかっているのに相手が泣きついてくる。

春希と小春は全く同じ流れで沼に落ちているのです。以前かずさの魔性というテーマで記事を作成しましたが、こうしてみるとCC春希も大概だと感じます。メタな話抜きに考えるとCCでは小春+麻里+美穂子からモテる程春希に魅力がある訳です。やっぱり春希君イケメンなんじゃないか?

小春視点の春希→「一見真面目だがどこか陰がありギターが弾けて性格の合う優しい年上の大学生

つまりかずさの魔性≒CC春希ということが言える。(タイトル回収)

かずさについてのこちらの記事も目を通して頂けると幸いです↓

春希とかずさ・小春と春希の違い

さてICのかずさ=CCの春希が成立するとした場合、何故小春ルートではあのような結末になったかを考えていきたい。ずばり両者の違いはCCの春希はかずさに比べて素直だったという事ではないだろうか?

ICでかずさを失った経験を踏んでいる分春希の方が大人だったと言う事ですね。だからこそかずさの時は叶わなかった相手の人生まで踏み込んで小春を選ぶ事が出来た。言い換えればかずさのように最後は気持ちに正直になれたという事ではないでしょうか。

ここまで書いて思ったのですが、codaで春希はかずさの顔がタイプだったと述べている辺り、小春も春希の顔がタイプだった可能性もあるかもしれない。

結論 CC春希は深く関わってはいけないイケメン大学生だった。

長文でしたがここまで読んで頂きありがとうございました。